親の死で性格変わる人の特徴|早くに親を亡くした影響やできることを解説

皆さんの中には、親の死によって性格が変わってしまう人はいるのか、いる場合はどんな特徴があるのか気になる人もいるでしょう。親と仲の良い家族や友人がいる人もいるでしょう。親子で仲がいいのは良いことです。
しかし、親は子よりも先に旅立つことがほとんどです。その時、家族や友人に何か影響があるのではないかと心配する人もいるはずです。
ここでは、親の死で性格が変わる人の特徴や早くに親を亡くした影響、親の死で落ち込んでいる人のためにできることについて紹介します。
親の死で性格変わる人の特徴
親の死をきっかけに性格が変わってしまう人も少なくありません。以前は明るい性格だったのに、急に静かになったり、人見知りするようになったりします。
ここでは、親の死で性格が変わる人の特徴を3つ紹介します。
特徴1 親子の関係が深い人
第1に、特徴は親子の関係が深い人です。以前は元気ではつらつとしていたのに、無気力で暗い性格になったり、精神的に不安定になったりすることも珍しくありません。
親を亡くすことで心に大きな穴が開いたような喪失感を感じる人は多いです。特に母親との関係が深かった場合、より強く感じることがあります。母親は自分を守り、味方でいてくれる存在であり、心の拠り所となっている人が多いでしょう。
そのため、母親の存在は自分の中で想像以上にとても大きいです。そんな母親が亡くなることで、今まで心の拠り所となっていた存在が急にいなくなってしまい、「この先どうやって生きていけばいいのか」と生きる目的まで見失う人も出てきます。
一方、父親との関係が深かった場合、家族の大黒柱として、精神的な支えとなっているケースが多いです。父親と過ごすことで安心感を覚えたり、「父親がいれば大丈夫」と大きな信頼を寄せている人もいます。そのため父親が亡くなった際、自分を支えていた柱がなくなり、精神的に不安定になりやすいです。
関係が深く親に依存していると亡くなった時の影響もより大きなものとなります。それにより、親が亡くなる前と後では性格も大きく変わることも珍しくありません。
特徴2 親友のような関係を築いていた人
第2に、親友のような関係を築いていた人です。人が変わったように元気がなくなったり、社交性がなくなったりします。
子供が成長するにつれて、関係性が親子から親友のように関係が変化することがあります。自分が小さい頃は、親に依存し頼るばかりですが、成長するにつれてできることが増えていくでしょう。そして、自らも結婚し家庭を持つころには、家庭を持つ1人の父親として同じ立場に立つことで親子の絆ではなく、友人と築くような信頼が生まれます。
もちろん親子という関係に変わりありませんが、依存する側とされる側という関係ではなく、互いに信頼し合える対等な間柄になることで無二の親友のような関係になります。
お互いの良いところや悪いところを長い間見てきたことで、親子というよりも親友のようなかけがえのない存在になります。そのような関係が築けることはとても素晴らしいことですが、同時にかけがえのない存在を亡くした時の喪失感も大きいです。
心から信頼し何でも話せる相手はそうそう見つかるものではありません。そのため、かけがえのない存在を亡くした喪失感や悲しみもより大きなものとなります。生涯のバディを失うことで生きる目的や意味も一緒に無くしてしまうことがあり、その影響が正確にも現れるkともあります。
特徴3 長く親と一緒に暮らしていた人
第3に、長く親と一緒に暮らしていた人です。性格が消極的になったり、社交性にかけたりします。
親を亡くすことで、個人差はありますが喪失感や孤独感を感じる人は多いはずです。特に一緒に過ごしていた時間が長い人は、親が亡くなったことで1人取り残されたような孤独感をより強く感じることもあるでしょう。毎日交わしていたあいさつや会話がなくなるだけで家の中の静けさがより際立ち、寂しさを強く感じます。
寂しさや孤独感を和らげようと、新しく友人を作ったり、近所の人たちと交流を持とうとする人もいます。しかし、歳を重ねてから新しく交友関係を広げることを難しいと感じる人も少なくありません。長く親と一緒に過ごしていると依存している場合もあり、新しい関係を作れたとしても関係性に疲れてしまうこともあります。
親と一緒に過ごしている期間が長かったり、「何かあったら相談する相手が親」など親に頼ることが多い人は、亡くなった際の影響を受けやすいです。親に頼りがちな人は無意識のうちに依存しているケースが多く、生前気付けなかった存在の大きさを、親が亡くなって初めて実感する人も珍しくありません。
早くに親を亡くした影響
親を早くに亡くした場合、どのような影響があるのか気になる人もいるでしょう。
親を早くに亡くした場合、人と親しい関係を築くことが苦手な人が多いです。そのため、他人を信じ、心から信頼できる関係を築けないことも珍しくありません。
小さいころに片親となった場合、親は仕事で手一杯で子供と過ごす時間をなかなか作れません。そのため、子供が学校のテストや行事を頑張っても親に気にかけてもらったり、あまり褒めてもらえたりしないので寂しい思いをすることが多いです。このような体験が増えると、次第に親に期待してはいけない、愛情を求めてはいけないといった考えになってしまいます。
親に頼ってはいけないと考えてしまうと、人に頼ることや信じることができなくなったり、困っている事や悩んでいることを人に相談できなかったりします。そのため、自己主張が苦手な人も多いですまた、周りの目を気にしてしまい、自分が人からどう思われているのか考えてしまいます。元々の性格も関係するかもしれませんが、親を早くに失くしてしまったことも影響していると感じてしまう人もいるでしょう。
早くに親を亡くしてしまうと人間関係の構築の仕方を学ぶ機会を得られない人も多いでしょう。そのため、人との関係性を築くことに苦手意識を持っている人が多かったり、そもそも「密接な関係」がどんな関係なのかわからない人も少なくありません。
親の死で落ち込んでいる人のためにできること
友人や親戚で、親が亡くなり落ち込んでいる人に対し何かできることはないか考えたことがある人もいるでしょう。落ち込んでいるから元気付けてあげたい、前を向けるように手助けしてあげたいと思った人もいるはずです。
ここでは、親の死で落ち込んでいる人のためにできることを3つ紹介します。
その1 悲しみを共感する
第1に、悲しみを共感することです。相手は自分の抱えている感情は間違っていないんだと安心することができ、気持ちを整理しやすくなります。
気を付けるべきポイントは、相手が抱えている辛さや悲しみを否定せず受け止め共感することです。親を亡くした喪失感はとても大きく、痛みを伴います。そのことをきちんと理解したうえで、相手が抱えている感情を吐き出す場所を作ってあげることを意識してください。時には気持ちが溢れて泣いてしまったり、感情的になったりして気持ちが不安定になることもあるでしょう。その時はなにも言わず、そっとそばにいてあげましょう。
中には、親を亡くした喪失感から早く立ち直って欲しいと感じる人もいるはずです。その気持ちはとてもよくわかります。しかし、無理に元気付けようと声をかけたり、気分転換させようとしたりすると逆効果になります。特に悲しんでいる人にとってはプレッシャーに感じることが多いです。励ましたい気持ちを抑えて、相手のペースで立ち直れるように意識してサポートしてあげてください。
また、親の死を受け入れ乗り越えるまでは気持ちが不安定になることもあります。急に攻撃的になったり、気持ちが深く落ち込んだりすることもあるでしょう。気持ちの変化を理解し受け止めてあげたうえで支えてあげてください。
親を亡くした喪失感や心の傷はすぐに癒されることはありません。人によっては乗り越えるまでに長い時間がかかる場合もあります。サポートする際は、焦らず相手のペースに合わせて支えてあげましょう。
その2 聞き役に徹する
第2に、聞き役に徹することです。辛いことや悲しいことを経験したとき、それを誰かに聞いてもらうことで気持ちが楽になります。
親が亡くなった時に限らず、大切な人が亡くなるとその人との想い出を振り返ることがあります。相手がその人との想い出話をしたいと言ってきた時は、その想いを尊重し話を聞いてあげましょう。
もし、相手が話したいけどどう話せばいいかわからないようなら、「お父さんやお母さんはどんな人だったの?」や「お父さんやお母さんとの楽しかった想い出はある?」と聞いてあげることで話しやすくなります。
大事なことは相手のペースで話を聞くことです。「何かしてほしいことはある?」、「何かあれば話を聞くよ」とだけ伝え、相手が話してくれるのを待ちましょう。無理に聞こうとせず、相手のペースで気持ちの整理ができるようサポートしてあげてください。
親が亡くなってすぐは現実を受け止め切れず呆然としていたり、感情がまとまらずどうしていいのかわからない場合があります。そのため、相手が気持ちの整理を付けられるように時間を作ってあげることが重要です。
その3 孤独を感じさせない
第3に、孤独を感じさせないことです。親を亡くした喪失感を感じる時は同時に孤独感も強く感じます。
1人で過ごす時間をなるべく作らないように出来る限り連絡を取ってあげてください。孤独を感じているときは悲しみがより一層深くなったり、ネガティブな考えになったりしてしまいがちです。電話やメールなどで連絡をすることで相手に「1人じゃないよ」と伝えてあげてください。
もし会える距離にいるのなら、直接会うのもいいでしょう。近くを散歩したり、食事に行ったりするなど一緒にいるだけでも孤独感を柔らげることができます。そして、直接会った際も特別なことをする必要はありません。
人によっては、親の死で落ち込んでいる人に対し何をしてあげればいいか悩む人もいるでしょう。そんな時はそっと傍にいて一緒に過ごしてあげてください。1人でいるのと誰かと一緒にいるのとでは感じる孤独感は大きく違います。何も言わずに一緒にいるだけでも十分気持ちは楽になりますが、手を握ってあげたり、背中をさすってあげることでより安心感を感じることができます。
親を亡くした後は孤独感を感じさせないことが大切です。一緒にいるだけでも孤独を和らげることができますし、ネガティブな考えになることを防ぐことができます。
立ち直ることが必ずしも正解じゃない
親を早くに失くした悲しみや喪失感から、立ち直ることが必ずしも正しいとは限りません。親の死の受け止め方は人それぞれです。
多くの人は親の死を受け入れ、前を向くことで悲しみや喪失感から立ち直っていきます。そして次第に親のことを振り返ることも減っていき、ふとした時に思い出しても「懐かしい」と感じるくらいになっていくでしょう。
しかし、中には親が亡くなった悲しみや喪失感を忘れたくないという人もいるはずです。写真や動画などで残した思い出だけでなく、親が死んだときに感じた想いもまた立派な思い出といえます。その想いを抱えてこれから先の人生を過ごすことも間違いではありません。
もちろん、親を亡くした悲しみや喪失感を受け入れ、前を向くことは良いことです。心配してくれる家族や親戚、友人を安心させてあげることができますし、親も自分たちの死を引きずってほしくないと思っていることでしょう。
親の死をどう受け止め、これからの人生を過ごしていくかは1人1人違いますし、その選択に明確な答えはありません。親との絆や思い出を一番大切にできる方法を選んでください。
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