親の死が辛すぎるときに考えること|後悔ばかりがよぎるときはどうすればいい?

皆さんの中には、親の死を迎え辛すぎるときにどんなことを考えてしまうのか気になる人もいるのではないでしょうか。親が亡くなった際、辛さや悲しみといった負の感情を抱くことがほとんどです。そのため、考えることもネガティブな方向に引っ張られてしまいます。
ここでは親の死が辛すぎるときに考えることや親の死で後悔ばかりがよぎるときはどうすればいいのか、親の死と向き合うときにおすすめすることについて紹介します。
親の死が辛すぎるときに考えること
親が亡くなり、深い悲しみや辛さを感じているとき、多くのことを考えてしまうことでしょう。「もっとこうしていればよかった」と後悔ばかり浮かんでくる人は多いです。
ここでは、親の死が辛すぎるときに考えることについて3つ紹介します。
その1 親との時間をもっと過ごせばよかった
第1に、「もっと親との時間を過ごせばよかった」です。歳を重ねるにつれて親と過ごす時間は少なくなっていきます。
高校生や大学生になると友人との時間を優先したり、バイトを始めたりする人も増えてきます。また、社会に出ると仕事が忙しくなったり、仕事関係の人との付き合いを優先しなければいけない場合もあるでしょう。
一緒に過ごす時間が長いほど、いつでも連絡が取れたり会えたりすると考えてしまい、親よりも友人との時間や職場の付き合いを優先する人も少なくありません。そうすると、次第に親と過ごす時間が短くなります。
ですが、親はいつまでも元気でいてくれるわけではありません。歳を取るにつれて病気になりやすくなりますし、自分よりも先に寿命を迎えます。大人になると自分が考えている以上に親と過ごせる時間は少ないです。
親と一緒に暮らしているのなら、仕事が終わって時間がある時や休みの日は一緒に過ごしてみてください。もし家を出ている場合はお盆やお正月、親の誕生日など少し時間でもいいので一緒にお祝いするのも良いでしょう。きっと親も喜んでくれます。
親を亡くした悲しみの中で、もっと親との時間を過ごせばよかったと後悔する人は少なくありません。その後悔を少しでも和らげるために、親との時間は出来る限り大切にしましょう。
その2 親との思い出をもっと作っていればよかった
第2に、「親との思い出を作っていればよかった」です。身近な人ほど弱った姿やいなくなってしまった時のことは想像しにくいものです。
まだ元気だからといって親と過ごす時間や親孝行などを先延ばしにしていると、いつの間にか体が弱り、自由に動けなくなってしまいます。親はいつまでも元気でいてくれるわけではありません。こうなってしまうと、一緒に行きたかった旅行や親のためにしてあげたかったことの多くが出来なくなってしまいます。
親が弱ってしまい慌てて思い出を残そうとしても親の元気な姿を残すことはできず、辛く悲しい思い出ばかりになってしまいます。そうならないために親の元気なうちに思い出をたくさん残しましょう。一緒に旅行に行った思い出や一緒に参加した行事、いつもの何気ない日常など些細なものでも構いません。
親の死を迎えた際、悲しさや辛さに押しつぶされないようたくさんの思い出を残してください。親が亡くなった辛さや悲しみを和らげようと思い出を振り返っても、悲しい思い出しか残っていないと辛い気持ちがより一層強まってしまいます。
その3 親ともっと話をしておけばよかった
第3に、「もっと親と話しておけばよかった」です。親が自分のことをどう想っていたのか、なにを願っていたのかを真剣に聞いておけばよかったと考えてしまいます。
大人になると一人暮らしや結婚することで家を出たり、仕事の都合で時間が合わなくなったりすることも増え、親との会話が少なくなることも珍しくありません。親は誰よりも身近な存在でもあるため、「いつでも話せる」や「いつでも連絡を取れる」と考えがちになってしまい、仕事や友人などの人付き合いを優先することが増えていきます。
しかし、いつでも話せるからと先伸ばしにしてしまうと、本当に話したいときに話せなくなってしまいます。親の本心や想いを聞きたいと思っても聞けなくなってしまい、より辛い思いをすることもあるでしょう。
親の死を迎えた際、もっと話しておけばよかったと後悔しないように、たくさんコミュニケーションを取ってください。直接会って話すことが難しい場合は、電話やメール、SNSなどでも構いません。いつでも話せるからと先延ばしにしてしまうと、親の想いや願いを二度と聞くことができず後悔し続けることになります。
親の死で後悔ばかりがよぎるときはどうすればいい?
親が亡くなり、後悔ばかりしてしまう人もいるでしょう。ふとした時に一緒に過ごした思い出を振り返ると、辛さや悲しい感情が込み上げてきたり、涙が溢れたりすることは当たり前のことです。その気持ちが大きいほど、それだけあなたが親のことを大切に思っていた証です。
ですが、自分が悲しんでいたり落ち込んでいたりすると友人や親戚に心配をかけてしまうと思い、明るく振舞う人もいるでしょう。辛く悲しい気持ちを押さえ込み、無理に笑顔を作り元気に見せようとします。
しかし、辛さや悲しみを無理に押さえつけてしまうとかえって心や身体に負担がかかります。十分な睡眠がとれなくなったり、食欲がなくなったりします。精神的にまいってしまい鬱のような状態になることも珍しくありません。大切な家族や友人を亡くした際、悲しみに胸が締め付けられたり、涙を流したりすることは当然のことです。一人で抱え込まず、周りの人たちにその気持ちを打ち明けましょう。
また、親に対してもっとあげられることがあったんじゃないかという後悔をする人も多いでしょう。「もっと一緒にいてあげればよかった」、「もっと話を聞いてあげればよかった」など、後悔をあげだすときっときりがありません。
ですが、なにもできなかったばかりではないはずです。一緒に出かけたことや笑いあったことなど些細なことでもかまいません。してあげられたこともきっとたくさんあります。後悔に押しつぶされそうな時は、自分は親になにをしてあげられたかを考えてみてください。
大切な人とのお別れは誰もが経験することです。事故や病気で突然お別れを迎えることもあれば、健康に過ごせたことでずっと先の未来でお別れを迎えることもあります。その際、後悔や悲しい気持ちを自分1人で抱え込むのではなく、周りの人と分かち合ってください。そうすることで心の整理ができ、親の死や自分の気持ちを受け入れやすくなります。
親の死と向き合うときにおすすめすること
親の死を迎えた際、突然のことで受け入れられなかったり、悲しみに飲み込まれてしまう人もいるでしょう。ですが、いずれは現実を受け止め親の死と向き合うタイミングが訪れます。
ここでは、親の死と向き合うときにおすすめすることについて3つ紹介します。
その1 生きた証を残す
第1に、生きた証を残すことです。形に残すことで、いつでも親との幸せな思い出を振り返ることができます。
簡単に残せる証として写真があります。笑顔で幸せそうな親の写真を残すことを意識してみてください。元気な姿の写真を残すことで嬉しい気持ちや楽しい思い出を振り返るきっかけになります。兄弟や親戚などと思い出話に花を咲かせることもできるでしょう。さらに元気な姿の写真は遺影にも使用できます。
大人になるとなかなか家族の予定が合わず、家族写真を撮る機会が少なくなります。そのため、死期が近づき慌てて親の生きた証を残そうとしても、元気がない状態の思い出しか残せません。弱々しい姿の写真は辛い気持ちや悲しい思い出を呼び起こしてしまいます。そうならないためにも、元気なうちからたくさん写真を撮っておきましょう。
また、写真や動画以外にも、一緒に似顔絵を描いてもらったり、旅行先で体験工作などをするのもよいでしょう。親との大切な想い出をさまざまな形で残せます。自分たちにあった形で想い出を残してください。
生きた証を形に残すことでいつでも親との大切な思い出を振り返ることができます。親の生きた証の残し方は人それぞれです。自分たちに合った形で残してください。
その2 家族で思い出を共有する
第2に、家族で思い出を共有することです。親の存在の大きさや感謝を再確認できます。
楽しいことや懐かしい思い出を兄弟・姉妹と一緒に振り返ることで家族の絆をより深めることができます。大人になると家を出て1人暮らしを始めたり、結婚し家庭を持ったりすると親だけでなく、他の家族との関わりも薄くなる人も多いでしょう。
家族の思い出を共有することで、一緒に過ごしていたころの気持ちを思い出し、家族同士の繋がりをより強くすることができます。また、家族と思い出を共有することで親の死を受け入れやすくなり、気持ちを整理し落ち着かせることにもつながります。
また、家族で思い出を共有することで、他の家族や親戚が親の死に対してどう思っているのかを知ることもできます。親の死に対してどのように感じ、受け止めているかは人によってさまざまです。自分が周りの人と比べて泣きすぎていると感じたり、周りの人と比べ悲しみを感じていなかったりします。親の死を迎えた際、感じ方は人によって違います。自分の気持ちを他の人と比べることはせず、素直に受け入れてください。
親の一番の願いは、きっと家族がいつまでも仲良くしていることです。家族と思い出を振り返ることで自然と家族で話す機会も増え、家族のありがたみを改めて知るきっかけにもなります。たくさんの楽しい思い出や幸せな思い出を兄弟・姉妹や親戚と一緒に想い返してみてください。
その3 専門家に相談する
第3に、専門家に相談することです。親が亡くなってから長い時間が経ったり、家族と思い出を共有したりしても親の死を受け入れることができない人もいます。
気持ちを整理し前を向くために家族や親戚と一緒に写真や動画を見て親との思い出を振り返ったり、少しずつ時間をかけて以前のような日常に戻れるよう工夫や努力する人は多いです。しかし、どれだけ頑張っても気持ちが前向きになれなかったり、身体が思うようについてこないこともあります。それだけ自分にとって親の存在は大切で大きなものである証拠です。
親の死となかなか向き合えない場合、1人で抱え込まずカウンセリングを受けてみましょう。その人たちは皆さんが抱えている悩みを解決に導いてくれるプロフェッショナルです。
皆さんの気持ちや悩みを真摯に受け止め、一緒に親の死に向き合い立ち上がるためのサポートをしてくれます。今まで試したこと以外にも効果的な方法のアドバイスをもらえたり、皆さんの気持ちに寄り添い話を聞いてくれるので、家族や親戚と話すのとはまた違った安心感を得られたりします。
親の死と向き合いそれを乗り越えることはとても大変なことです。どうしても自分1人の力で親の死と向き合うことができない場合は一度専門家に相談してみてください。自分自身と向き合い、気持ちを整理し前を向くきっかけになります。
ゆっくり時間をかけることも大切
親の死と向き合うためにはゆっくり時間をかけることも大切です。どれだけ時間がかかっても、いつかは悲しみは和らぎ、傷も癒えていきます。
ちょっとしたきっかけで親と過ごした思い出を振り返ることがあります。その時、悲しさから胸が苦しくなったり涙を流したりすることもあるでしょう。ですが、時間が経つにつれて悲しい感情は和らいでいき、いつかは懐かしいと感じられるタイミングが訪れます。
親の死と向き合うのにかかる時間は人によって違います。早ければ良い、遅ければ悪いということではありません。早くに受け止め気持ちを切り替え日常に戻る人もいれば、なかなか受け入れられず時間がかかる人もいます。
大切な家族が亡くなり悲しい現実を受け入れるためには相応の時間が必要です。無理に受け入れ立ち直ろうとせず、ゆっくりでいいので自分のペースで時間を掛けて乗り越えていってください。
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