生きた証とは?残したいと思ったときにできる4つのこと
人生の終わりを考えたときに、「自分の生きた証を残したい」と思ったことのある人たちもいるはずです。死生観は、人によって異なりますが、「死後の世界がない」という考え方を持っている場合、亡くなったと同時にこの世から消えて無くなってしまうと思うと、なんだか虚しいと感じることもあるかもしれません。
とはいえ、いざ「生きた証」を残したいと思ったときに、具体的に何をすればよいのでしょうか?
この記事では、生きた証を残したいと思ったときにすべきことについて解説しています。ご自身の終活をはじめ、晩年の過ごし方について検討している人たちは参考にしてみてください。
生きた証とは?
「生きた証」とは、その人がかつて生きていたことを示す痕跡を表すものです。その形式は人によって異なります。
例えば、アーティストであれば絵画や陶芸などの作品だったり、建築家であれば仕事で携わったビルや家だったり、さまざまなものが存在するのです。なかには、自分以外の他者の中に生きた証が残ると考える人たちもいるでしょう。具体例を挙げると、大切に育ててくれた母親が亡くなったときに、息子や娘の記憶としてお母さんと過ごした時間や思い出が残りますよね。それを「生きた証」と捉えることもできるわけです。
その意味では、「どのような生きた証を残したいのか?」について考えることが出発点であると言えます。
生きた証を残したいと思ったときにできる4つのこと
それでは、「生きた証を残したい」と思ったときにすべきことは、具体的にどうすればよいのでしょうか?
ここでは、大きく4つのできることを紹介していきます。
その1 家族や友人に手紙を残しておく
第1に、「家族に手紙を残す」という手段があります。
大切な家族や友人から受け取った最期の手紙は捨てずに取っておく人たちも多いかと思います。とりわけ、その人から受け取った言葉は本人の中で残り続けるものです。実際、亡くなった後ではコミュニケーションが取れないので、生前に感じていた気持ちを知りたいと考えている人たちもいるはずです。
大切なだれかに「自分が生きていたことを覚えていてほしい」と思うならば、手紙を書くのは最適な方法です。これを機会に、生前に伝えきれなかった感謝の気持ちを残してみるのもよいかもしれません。
その2 自分史を作成する
第2に、自分史を作成するのも「生きた証」を残すための選択肢のひとつです。
いうまでもなく、自分史は自分が生きた軌跡を記した情報です。幼少期から青年期、そして中年期から老年期と、自分の思い出を体系的に整理することで、人生を振り返ることができます。自分のことをよく知る人ならば、読み物として面白いと感じることもあるでしょう。
近年では、紙媒体だけではなく、オンライン上で自分の歴史を整理できるサービスもあります。現代的には、Facebookなどのソーシャルメディアやブログなども自分史の一環であると捉えられるかもしれません。
その3 デジタルサービスを活用する
第3に、ライフエンディングに関するデジタルサービスの中には、自分が生きた証を半永久的に保管できるものもあります。具体的には、手紙、写真、動画、音声、自分史をオンライン上に保存するようなサービスが想定されます。
物理的な媒体と比べて、デジタルサービスは経年劣化の心配がないので、自分が生きた証を半永久的に残しやすいという特徴があります。引っ越しや災害など予期せぬ事態によって、紛失するおそれもありません。さらに、専用のフォーマットがちゃんと用意されていることからスマホを簡単に操作するだけで、生きた証を作れるサービスが多くなっています。
SouSouでは、メモリアルページという個人のアルバムや年表をオンライン上で作成できるサービスを提供しています。さらに、亡くなった後にお別れの言葉を集めたり、家族葬などの理由で葬儀に参列できない大切な友人がいつでもオンライン上で追悼できる機能も用意しております。だれでも無料で作成できるので、気になる方は会員登録して使ってみてください。
その4 世の中に役立つ貢献を実践する
第4に、自分の生きた証を社会貢献として残すこともおすすめです。
自分が亡くなった後でも、他人とこの社会は残り続けます。だからこそ、世の中に役立つことで生きた証を残せるという発想もあるでしょう。必ずしも大きなことである必要はなく、身近にいる人を大切にすることも選択肢のひとつです。
人は悲しいときや辛い出来事があったとき、支えられたり助けられたりすると、その人の顔や名前は忘れられないのではないでしょうか。また、助けた方もきっと幸せな気持ちになるはずです。物として残すばかりが全てではなく、自分がしてきたことが誰かの幸せになっているという気持ちが相手の心に残れば、それもまた立派な生きた証なのです。
生きた証を残すときの注意点
ただし、生きた証を残すときには、いくつかの注意点があります。
ここでは、3つの視点から気をつけるべきことを紹介しておきます。
- 注意1 プライバシーの保護:家族、友人の個人情報を勝手に公開しないように心がける。
- 注意2 適切な媒体の選択:将来的に保存可能な手段を選ぶ。
- 注意3 倫理的な配慮:残すものが他人に与えるネガティブな影響を考慮する。
自分が生きた証を残したいと思ったとしても、その内容が他人を傷つけるようなものにならないように配慮すべきです。その人の印象は最後で決まりますから、亡くなった後に嫌な思いをさせたとすれば、ネガティブな意味で記憶に残ってしまうかもしれません。
デジタル社会で生きた証を残しやすい時代になっている
生きた証は、アルバムや手紙などだけではなく、デジタルで残しやすい時代になっています。手元に残すものも大変魅力を感じますが、量などはデジタルを活用した保存方法より限られる可能性もあります。
もちろん、デジタルが全てを残せるわけではありませんが、制限される範囲は狭くなるのではないでしょうか。また、家族みんなで同じタイミングで見られるため、デジタルで残すことで、周りとより多くを共有できます。思い出話に花が咲き、心の奥で思っていることなども、気軽に話せるのではないでしょうか。
何を残すかは個人の自由であり、なにが正解かはありません。しかし、残された側がなにを残してもらえたら、この先も前を向いていけるのかを考えると、その答えを見つけやすくなるかもしれません。ぜひ、自分だけの生きた証を残せるように今から少しずつでも準備をしてみましょう。
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