50代女性がしてはいけない断捨離4選|始める前にすべきことも紹介
50代女性たちのなかには、終活の一環で断捨離を始める人もいるでしょう。特に、親の死をきっかけに余生のあり方を考えたときに自宅にある不要な物を整理するのは大切なことです。
しかしながら、断捨離だからと言って、なんでもかんでも捨てていたら、後から後悔することにもなりかねません。
この記事では、50代女性してはいけない断捨離を紹介しています。また、断捨離前にすべきこともまとめているので、終活を始めた人たちは参考にしてみてください。
50代女性がしてはいけない断捨離4選
さて、50代女性で断捨離を始める際に、やらないほうがよいことには、どのような項目があるのでしょうか?
一概には言えませんが、やると後悔する可能性がある4つのことを紹介していきます。
その1 家族の所持品を勝手に捨てる
第1に、いくら自宅に不要物が多いからと言って、家族の所持品を勝手に捨てるのはやめましょう。
断捨離を始めると、「使っていないもの=不用品」という考え方になりがちです。自分のものならともかく、家族にとっては使っていないけれども大切な思い出の品も存在します。
例えば、パートナーが若い時に使っていた鞄はネクタイ、家を出た子どもが残した玩具やノートなど、一見すると使うことがないようなものではも、持ち主にとっては大事なものかもしれません。それにもかかわらず、許可なく捨ててしまうと喧嘩に発展するおそれがあります。
その2 思い出の物から捨てる
第2に、過去の思い出に関わる物から無闇に捨てるのは控えましょう。
いうまでもなく、今まで手元に残っている物にはストーリーがあります。製品として同じ物が売っていたとしても、そこには、過去の思い出が紐づいているわけです。「もう使わないからいらない」と捨てるのは簡単ですが、人生の晩年になって物に執着しなくなった後でも、思い出を振り返りたくなるタイミングは訪れるかもしれません。
とりわけ、家族や友人との死別を経験すると、思い出の品が心の支えになることもあります。故人に関わる物が何一つ残っていないと、最終的には寂しい気持ちになるおそれがあるので注意しましょう。
その3 中身を確認せずに捨てる
第3に、カバンや衣類のポケットなど中身を確認せずに捨てると思わぬ損失を被るおそれがあります。
具体的に言えば、夫が飲み会の帰りにお釣りをカバンに入れたままにしていたり、へそくりを古い鞄に忍ばせたりすることもあります。それに気づかずに捨ててしまうと、「お金があったのに、どうして捨てたんだろう」と後悔することになりかねません。
また、古本でも手紙がはさまっていることもあるので、中身を必ず確認してから捨てるようにしましょう。できることなら、一人で不用品を整理するのではなく、家族と一緒に行うことをおすすめします。
その4 ミニマルライフを家族に押し付ける
第4に、家族にミニマルライフを押し付けると険悪なムードになることがあるので注意してください。
断捨離を始めたときに物を捨てる爽快感にはまる人たちもいるはずです。だからこそ、家族にも断捨離を推奨して、「この気持ちを体験してほしい」と考えるのもわからなくもありません。
しかし、あまりにも執拗に物を捨てることを迫るのは、家族からしても窮屈です。もちろん、家庭を共有している以上、自分だけが断捨離しても意味がないのはわかります。けれども、相手の気持ちが乗り切らないまま、自分だけが暴走してミニマルライフを追求すると、物と一緒に家族からの信頼も失ってしまうおそれがあります。
断捨離を始める前にすべきこと
なお、断捨離に取り掛かる前に意識してやっておくべきことがあります。
ここでは、大きく3つの視点から断捨離前に始めたほうがよいこを紹介していきます。
その1 断捨離の目的を考える
はじめに、「断捨離を何のためにするのか?」という目的を考えておきましょう。
断捨離にはまってしまう人は捨てることが目的になって、すっきりした気持ちを得たいがためになんでもかんでも処分してしまいがちです。しかし、断捨離はあくまでも、不要な物を減らすことを手段として、生活の調和を得ることが本来の目的です。その意味では、自分勝手に物を捨てれば調和どころか家庭の分断を招くことになりかねません。
独り身ならともかく、家族と一緒に暮らしている以上、みんなが仲良く和になって暮らすことを前提としなければ、意味がありません。断捨離をする前に家族と「これからの人生をどうしたいか?」を話し合ってみましょう。
その2 自分のエンディングを考える
続いて、断捨離と同時に自分のエンディングについて考えることも大切です。
先述のとおり、断捨離の目的を考えるにあたって、これからの生活を考えることが大切です。50代になると、両親や恩師との死別など人生の終わりに他者を介して触れることも珍しくありません。実際、50代で大病を患う人もいますから、改めて自分が家族に残しておきたいことを整理することで断捨離の意味もはっきりしてくるでしょう。
近年では、無料で始められるエンディングのデジタルサービスも増えています。これを機会に人生の終わりを考えて、後悔のない日々を送る準備を整えましょう。
その3 家族と捨てない物リストを作る
最後に、家族でトラブルが起きないように、みんなで「捨てない物リスト」を作っておきましょう。
これによって、みんなの気持ちを犠牲にすることなく、断捨離を進めることが可能になります。納得がいかないこともあるかもしれませんが、物に対する思い入れは人それぞれです。その気持ちを無視して断捨離しても、仲が悪くなってしまうだけです。家の中が居心地悪くならないように、それぞれの意見を尊重して捨てない物を決めましょう。
断捨離するおすすめの場所と物
以上を踏まえたうえで、断捨離に取り掛かるときにおすすめの場所と物を一覧化しておきます。
断捨離するおすすめの場所
断捨離するおすすめの場所 | 断捨離するおすすめの物 |
---|---|
キッチン | 食器や調理器具・冷蔵庫や冷凍庫の中身 |
押入れ | 粗品・長年着用していない衣服・タオル類・使っていない家電の説明書 |
本棚 | 古本や雑誌 |
寝室 | 長年使用していない寝具 |
目に入る簡単な場所から手を付けることでスムーズに断捨離できます。「捨てない物リスト」で基準を作っておけば、迷うことなく捨てられるので作業も捗るでしょう。
終活の一環として断捨離を始めよう
50代女性にとっての断捨離は、これからの人生を過ごす目的を考える終活のきっかけとして始めることをおすすめします。ただ物を捨てるのではなく、自分が「これからどのように生活してきたいのか?」を生活している人たちと一緒に考えたうえで、断捨離を始めることで丁寧な暮らしを実現できるはずです。
実際、自分が亡くなった後に不用品が大量に残っていると、家族は処分に苦労します。とはいえ、思い出の物まで無くなっていたら寂しい気持ちになるでしょう。たかが物でも、他人にとっても、されど物なのです。
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