祖父が亡くなったときの会社への報告例文|取得できる休日や注意点
大切な家族である祖父が亡くなったとき、仕事を持つ社会人として、どのように会社に報告し、どの程度休暇を取得するべきか悩む方が多いでしょう。葬儀の手配や心の整理も必要な一方で、急な休暇取得に伴う業務の引き継ぎも重要です。忌引き休暇は急にとることになるケースが多いため、適切な方法と内容で会社に報告する必要があります。
本記事では、祖父が亡くなったときの会社への報告方法や報告時の例文についてご紹介します。あわせて、忌引き休暇の日数や報告時の注意点についても詳しく解説します。
祖父が亡くなったときの会社への報告例文
祖父が亡くなった際、会社への報告は、迅速かつ礼儀正しく行うことが大切です。突然の出来事であるため、感情的になりすぎず、冷静に報告することが求められます。そうは言っても急なことでどのような文章を書くべきか悩まれることもあるのではないでしょうか。
会社へ報告する際には、状況によってメールや電話、対面と報告する手段が異なることがあります。いずれの方法でも、要点を押さえて簡潔に伝えることが大切です。また、業務に対する配慮(引き継ぎ先や休暇期間の伝達)も忘れずに伝えましょう。特に、忌引き休暇を取得する際には、上司にしっかりと休暇期間や業務の引き継ぎ、緊急連絡先などについて伝えることが重要です。
ここからは、報告方法ごとの例文をご紹介します。
メールの場合
第一に、メールで報告する場合は事実を簡潔に伝え、忌引き休暇の取得日や業務への影響をしっかりと示すことが重要です。事前に上司の許可を得るために、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。
また、葬儀に会社の人が参列することがあるため、葬儀の場所・日時などもメールにて伝えておくと親切です。もし、家族葬などで静かに故人を見送りたい場合には、参列を控えていただきたい旨をあわせて伝えるようにしましょう。
件名:忌引き休暇の取得について
本文: 〇〇部〇〇課の〇〇です。突然のご連絡で恐縮ですが、本日、祖父が逝去いたしました。葬儀やその他の手続きのため、〇月〇日から〇月〇日まで忌引き休暇をいただきたく存じます。
業務の引き継ぎについては、〇〇さんにお願いしております。もし緊急でなにかありました際には以下の番号までご連絡をお願いします。
〇〇〇ー〇〇〇〇ー〇〇〇〇
ご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
以下に葬儀等の詳細について記載致します。
死亡者氏名:○○○○
年齢:享年〇〇歳
死亡日時:令和○年○月○日 午後○時○分
続柄:父
通夜:令和○年○月○日(○) 〇時より
葬儀告別式:令和○年○月○日 〇時より
場所:○〇〇〇 (住所/電話番号)
電話の場合
第二に、電話で報告する場合は直接的で簡潔な言葉で伝えるようにします。一方で相手の時間を尊重することも忘れず、必要最低限の内容に絞り的確に伝えましょう。状況を伝えた後、休暇の取得や業務の引き継ぎについてもあわせて伝えることで、相手の方の安心につながります。
電話で報告した後は、可能な限りメールでも連絡をしておくと、より丁寧です。電話での口頭のやり取りにおいて、情報の行き違いや誤解が生じることがあります。メールで確認を行うことで、その後のトラブルを防ぎ、報告内容が明確に記録として残るため、両者にとって安心です。
「お忙しいところ失礼いたします。〇〇部の〇〇です。突然のことで恐縮ですが、祖父が先程亡くなりました。葬儀のため〇月〇日から〇日まで忌引き休暇を取得させていただきたいと考えております。業務に関しましては〇〇さんに引き継ぐ予定です。詳細につきましては改めてメールにて送付させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。」
対面の場合
出社している場合、上司にはできるだけ早めに直接報告を行うことが望ましいです。電話やメールに比べて、顔を合わせて報告することで、より誠実に伝わる場合があります。報告の際は、業務の引き継ぎ先や現在携わっている業務の内容も伝えておくと、上司の方の安心につながります。
お忙しい中失礼いたします。実は、祖父が亡くなり、葬儀等のため〇日から〇日までお休みをいただきたいと思っています。業務については〇〇さんに引き継ぎさせていただき、できる限りご迷惑をおかけしないよう対応いたします。もし急を要することがあれば、私の携帯電話にご連絡をお願いいたします。
祖父が亡くなったときに取得できる休日の日数
祖父が亡くなった場合に取得できる忌引き休暇の日数は、会社の規定によって異なります。会社によって異なる理由は、忌引き休暇が、労働基準法で定められた休暇ではないからです。祖父が亡くなった場合の忌引き休暇では一般的に、以下のような日数が設定されることが多くなります。
- 実の祖父の場合:1〜3日
- 義祖父の場合:1日程度(場合によっては取得できないケースもあります)
忌引き休暇は会社の就業規則や労働組合の取り決めに従い、日数が決定されます。祖父母の葬儀などの理由であれば1~3日間程度の休暇が取得できるケースが多くなりますが、事前に会社の規定を確認しておくと良いでしょう。
会社に報告するときの注意点
会社に忌引き休暇を報告するときには、いくつかの注意点を意識しておくとスムーズに手続きが進みます。急な報告になるため、できる限り情報を整理して伝えるよう心がけましょう。
注意1 葬儀の日時・場所・スタイルを伝える
第一に、葬儀の日時や場所、形式を伝えるようにしましょう。葬儀についての情報を伝えることで、会社側も状況を把握しやすくなります。葬儀に会社の人が参列することがあるため、葬儀の場所・日時を伝えておく必要があるのです。
家族葬で静かに故人を送りたい場合には、葬儀を家族葬で行う旨を伝え、参列を控えていただきたいことを伝えておく必要があります。相手の立場に立って、行動がしやすいよう必要なことをわかりやすく伝える姿勢が求められます。
注意2 緊急連絡先や業務の状況について伝える
第二に、忌引き休暇中でも緊急の連絡が必要な場合に備えて、上司や同僚に連絡先を伝えておくようにしましょう。また、業務に支障がでないよう、業務の引き継ぎ者や引継ぎ内容についても共有しておきます。引き継ぎ内容には、進行中のプロジェクトや担当しているタスクの状況、重要な連絡先や締め切り日などを含めることが大切です。このように引継ぎを行っておくことで、急な休みであっても周囲の負担を最小限に抑え、スムーズに業務が回るような配慮が可能になります。
注意3 電話だけでなくメールも送るようにする
第三に、電話や対面で訃報や忌引き休暇を取る旨を伝えた場合でも、再度メールを送るようにしましょう。
電話での報告は即時性があり便利ですが、口頭で伝えた内容が正確に伝わっているか確認することが難しい場合があるからです。メールは書面として記録が残るため、報告内容が後から確認できるだけでなく、誤解や行き違いが少なくなります。また、メールは関係者全員に一度に送ることができるため、会社内での情報共有が迅速かつ確実に行えます。メールにて情報を共有することで情報の一貫性が保たれ、万が一後日確認が必要な場合でも、確実に内容を把握することができます。
休まない人もいるのか?
家族の葬儀に関わる休暇を取得するのが一般的ですが、実際には忌引き休暇を取得せず出勤する人もいます。
忌引き休暇を取得しない理由としては、「業務が忙しく休みづらい」「葬儀の日程が短時間で完了するため、忌引き休暇を取得する必要がない」「祖父との関係が希薄なため、参列しない」などの理由が考えられます。
忌引き休暇は「必ず休まなければならない日数」ではありません。休むかどうかは個人の判断に委ねられることが多いため、自分の気持ちと業務の状況を踏まえた上で、休暇の取得を決めることが大切です。
大切な人が亡くなったときは忌引き休暇を取得しよう
家族や親しい人が亡くなるというのは、どんなに準備ができていても心身に大きな負担を与えます。特に、祖父母や親など近しい家族が亡くなると、葬儀の準備や親戚との連絡、遺品整理など、心身を大きく消耗させる仕事が次々と降りかかります。こうした状況下で、通常の仕事も続けるとなると、どうしても葬儀やその後の対応に集中することが難しくなります。
忌引き休暇を取ることで、仕事のことを気にせず、葬儀や遺族としての対応に専念することができます。これにより、心身の負担を軽減し、必要な時間をしっかり確保することができます。休暇により、故人のことを想い偲ぶ時間をしっかりととることは、自身の悲しい気持ちと向き合う大切な時間にもつながります。
故人のためにも、自身のためにも、大切な人が亡くなったときには忌引き休暇を取得するようにしましょう。
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