ペットロスで仕事中に泣く人の気持ち|立ち直る期間やしてあげられること
最愛のペットを失ったとき、だれしも絶望感に襲われるはずです。なかには、仕事中でも涙を堪えきれずに、泣いてしまう人もいるでしょう。犬や猫を飼ったことのない人からすれば、理解に苦しんでしまうこともあるかもしれません。実際のところ、ペットロスで仕事中に泣いてしまう人はどのような気持ちなのでしょうか?
この記事では、ペットロスで仕事中に泣く人の気持ちについて考察しています。また、立ち直るのに必要な期間や、飼い主のためにしてあげられることにも言及しているので、身近にペットを亡くして悲しんでいる人たちがいる方は参考にしてみてください。
ペットロスで仕事中に泣く人の気持ち
ペットロスが原因で仕事中に泣き出してしまう人は、どのような気持ちなのでしょうか?
一概には言えませんが、ここでは3つの視点から、その心理的状況について説明していきます。
その1 絶望している
第1に、最愛のペットを失ったことで絶望感を抱いていることから仕事中でも関係なく泣き出してしまう人がいます。
いうまでもなく、一緒に過ごしてた愛犬や愛猫は家族の一員です。その家族が亡くなってもう二度と会えなくなってしまうのですから、絶望するのは決して不思議なことではありません。特に、ペットのために仕事を頑張っている人たちは、働きがいを失ってしまうこともあるのです。
ふとした瞬間に亡くなったペットのことを思い出して、「これから先何のために生きていけばよいんだろう……」と途方に暮れて、仕事中にもかかわらず泣き出してしまう人もいるのです。
その2 罪悪感を抱いている
第2に、「もっとペットのことを気にかけてあげていたら」や「私に飼われなければ、もっと幸せだったかもしれない」などの罪悪感を抱いている場合もあります。
愛犬や愛猫を心から大切にしていたからこそ、「もっとできることがあったのではないか」と考えてしまうわけです。特に、病気や事故などで苦しむ姿を見てしまった場合は、「亡くならずに済む方法があったのではないか」と悩んでしまうのは理解できることですよね。
こうした感情は職場にいても消えるわけではありませんから、急に辛い気持ちがこみ上げてきて泣いてしまうこともあります。それだけ本人にとってペットの存在が大きかったのです。
その3 現実を受け止めきれない
第3に、「ペットが亡くなった」という現実を受け止めきれずに落ち込んでしまう人もいます。
とりわけ、長年にわたって愛犬や愛猫と一緒に暮らしてきた場合、死別によって自分の日常からいなくなってしまったことをすぐに受け入れるのは難しいのは当たり前なことです。
愛犬や愛猫が亡くなっても、飼い主は生活のために仕事に行かなければいけません。あまりにも現実的な日々のなかで、ペットがこの世からいなくなった衝撃とのギャップがより一層
ペットロスで落ち込んでいる職場の人にできること
それでは、自分の職場でペットロスが原因で落ち込んでいる人がいる場合、何かしてあげられることはあるのでしょうか?
一概には言えませんが、ここでは2つのできることを紹介していきます。
その1 そっとしておく
はじめに、ペットロスで泣いているからといって何かしようとせずに見守るのも選択肢のひとつです。
人によっては「職場の人とプライベートな出来事について話したくない」と考えている人たちもいます。特に、ペットを亡くしたことは本人にとって人生を左右する重大なことですから、信頼できる人以外に話すのがかえって負担になることもあり得るのです。
その意味では、本人が立ち直るまで、そっとしておくことが優しさであるという見方もあります。とはいえ、あくまでも職場ですから仕事はちゃんとやってもらうべきです。変な気の遣い方をすると、かえって孤立してしまうおそれがあるので、普段通り接するのがよいでしょう。
その2 話を聞いてあげる
続いて、自分もまたペットロスで悩んだ経験があるならば、話を聞いてあげるのもよいでしょう。
残念ながら、ペットロスの克服方法として万人に共通するものはありません。個人差が激しく、立ち直るまで何年も時間を要するケースもあります。
だからこそ、胸に抱えていることを聞いてあげるのは、孤独を癒す選択肢のひとつとなります。特に、一人暮らしで相談相手がいない人にとっては救いの手になるかもしれません。
ペットロスで泣いている人に接する時の注意点
ペットロスで落ち込んでいる人の話を聞くとき、不用意な言動で相手を傷つけてしまわないように注意が必要です。普通のときであれば何でもないような言葉でも、落ち込んでいるときには思いやりのない言葉に聞こえてしまうことがあります。少しでも元気になってもらえるように、以下の点に注意して話を聞いてあげましょう。
注意1 ペットを軽んじるようなことを言わない
励ますつもりでも、ペットを軽んじるような言葉は言うべきではありません。「たかがペットなんだから」「人間じゃないんだから」といった動物を下に見るような発言は、飼い主にとってとても悲しいものです。
また、ペットを否定するような言葉も、たとえ愛情を込めて言ったとしても、ペットロスを経験したばかりの人にとって気持ちの良いものではありません。飼い主にとって、ペットは人間と変わらない大事な家族です。人間か動物かに関係なく、話を聞くときは家族の話として聞いてあげるとよいでしょう。
注意2 落ち込む気持ちを否定しない
落ち込む気持ちを否定してしまわないように注意しましょう。「早く元気になってほしい、励ましたい」という気持ちから、つい「元気を出して」や「泣かないで」と声をかけてしまうことがあります。言った側に悪気がなくても、言われた側は泣いたり、落ち込んだりしていることが悪いことのように思えてしまうので注意が必要です。
悲しみを無理に抑え込むと、かえってペットロスで苦しむ時間が長くなってしまうこともあります。相手が悲しみを我慢してしまわないように、泣くことや落ち込むことを否定しないようにしましょう。
ペッとロスで落ち込んでいる人には、「つらいね」「泣いていいんだよ」と悲しみに共感を示してあげるのがおすすめです。共感してもらえることで、ペットロスのつらさを打ち明けやすくなります。
注意3 安易に新しいペットを勧めない
安易に新しいペットを勧めないように気をつけましょう。意外と多いのが、ペットロスで落ち込んでいる人に次のペットを勧めることです。
ペットを飼っている人にとって、亡くなったペットの代わりはいません。同じ種類でも、見た目が似ていても、亡くなったペットの代わりにはなれないのです。そもそも、ペットロスによる悲しみは、次のペットを飼ったからといってなくなるとは限りません。新しくペットを家族に迎えながらも、ペットロスに悩み続ける事例も存在します。
新しくペットを迎え入れるかどうかも、迎え入れるタイミングも人それぞれです。安易に新しいペットを勧めずに、ただ一緒にペットロスの悲しみを共有してあげましょう。
立ち直る期間は人それぞれで違う
残念ながら、ペットロスから立ち直る期間は人それぞれで異なります。そのため、職場でもネガティブな気持ちに苛まれて、いつものパフォーマンスが出せないこともあるでしょう。職場の人たちからすれば、ペットロスによって自分の負担が増えることは快いものではないかもしれません。
けれども、だれでも大切な家族との死別はいずれ経験します。だからこそ、日頃から大切な家族を亡くした人の支えになることで、自分もいざと言う時に守られるということがあるはずです。もちろん、不公平に感じることもあるかもしれませんが、ペットロスは飼い主にとって絶望的な苦しみを生み出すことがあることを忘れないでください。
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