【HEROES HISTORY#124】平清盛

平清盛は、1123年に生まれ、1181年3月20日に没しました。彼の人生は、平安時代後期から鎌倉時代初期にかけての混乱と変革の時代を象徴するような存在でした。その生涯は、戦乱の世を駆け抜け、その一部を形成したとも言えるでしょう。

平清盛の生涯

平清盛は1120年、平家の一族として世に生を受けた。彼の生きた時代は、衰退しつつある貴族文化と、勃興する武家文化が交錯する、まさに時代の転換期であった。清盛はその中で、自身の才覚と独自の視点で時代を読み解き、力を付けていく。

彼の若き日の活動は、父・平忠盛の下で武芸を磨き、才覚を発揮したことで注目される。1156年、保元の乱では平家の一員として活躍し、1167年には初めてとなる武家出身の太政大臣に任命された。

そうして平清盛は、武家としてだけではなく政治家としての才覚も発揮し、平家の権勢を極めていく。彼が築いた平家政権は、武家政権の先駆けとなり、その後の日本の歴史に大きな影響を及ぼした。

平清盛の最期

しかし、全てが順調に進んだわけではなかった。1180年、源頼朝の挙兵により、平家は壮絶な戦いを強いられることとなった。平家と源氏との間で繰り広げられたこの戦いは、日本史上最も有名な合戦である「源平合戦」として記憶されている。

清盛自身は、源頼朝の挙兵の翌年、1181年に61歳で病死した。だが、彼の死後も平家の命運は続き、最終的には壇ノ浦の戦いで滅亡する。清盛が築き上げた平家の権力は、一代で終焉を迎えた。

清盛の死は、平家の没落を予見するかのような静けさで訪れた。彼が築いた全てが崩れ去る前に、清盛はこの世を去った。その眼差しは、自らが築いたものの終焉を見つめるかのように、遠くを見つめていたと言われている。

平清盛の格言

「平家にあらずんば人にあらず」

「平家にあらずんば人にあらず」。これは、平清盛が平家の一員であることの誇り、そしてその重責を表した言葉である。清盛は、平家の一員であることを自身の存在そのものと捉え、その一族への責任と誇りを深く胸に刻んでいた。

この格言には、清盛の強靱な意志と、家族や一族への深い愛情が感じられる。一族の名誉と存続を第一に考え、それを守るためには自らが何を犠牲にしても構わないという、その信念が込められている。平家の一員であることを最大の誇りとし、それを胸に日々を生き抜いた清盛の人生観が垣間見える。

平清盛の生涯は、この格言に表れるような、一族を愛し、誇りとした強い意志の表現であり、その生き様は後世に深く影響を与えた。