【HEROES HISTORY#252】佐々成政

佐々成政は日本の戦国時代の武将で、1536年2月6日に誕生しました。彼は尾張国（現在の愛知県）で生まれ、一族を織田氏の有力な家臣団へと昇進させました。その後、尾張統一を達成した織田信長の信任を得て、北陸方面での軍事行動を任されるなど活躍します。1588年7月7日、52歳で死去。彼の人生は戦争とともにあり、成政自身が尾張国を舞台に生きた証となっています。

佐々成政の生涯

戦国の世を生き抜いた佐々成政は、1536年の生まれ。その生涯は、一筋縄ではいかない、孤独な戦士の物語である。生まれた頃は織田信長もまだ若く、世は戦国の渦中。成政は、自身の運命に翻弄されつつも、自分の道を切り開いていった。

幼少期より剛勇で知られ、十五歳で初陣を飾った成政。その戦闘力はまさに一騎当千であり、当時の戦国武将には珍しく西洋の鉄砲を好んで用いた。一度鉄砲の威力を見た成政は、以後、鉄砲部隊を重要視するようになる。独自の戦術を駆使して戦場を駆け抜けた成政は、織田信長の重臣となり、戦国乱世の中でその名を高めていった。

織田信長の死後、豊臣秀吉に仕えることとなった成政。その頃には、彼は一国の大名として広大な領地を治めていた。だが、秀吉との関係は次第に悪化。天正14年の小牧・長久手の戦いでは秀吉に対抗するため、徳川家康の元に鞍替えを行った。

佐々成政の最期

関ヶ原の戦いにて西軍についた成政は、東軍に敗れたことで領地を没収され、一旦引退を余儀なくされる。だが、その心に戦士としての気高さは消え去ることなく、その後も関ヶ原の敗北を乗り越えて再起を図る。しかし、豊臣家の滅亡とともに、その野望も幕を閉じる。

1588年、成政は肥後国で息を引き取った。その最期は、静かなものだったと言われている。あの戦国の世を生き抜いた猛者が、終焉の地で見たものは何だったのか。我々には知る由もない。だが、佐々成政の生涯は、戦国時代の風雲児の一人として、後世に語り継がれることとなるだろう。

佐々成政の格言

「信長公に属さない国々があるのは、徳が至らないからと思い召されて、良くないところは反省なさいませ」

佐々成政の言葉、「信長公に属さない国々があるのは、徳が至らないからと思い召されて、良くないところは反省なさいませ」。これは彼の語ったものではないが、その言葉から成政の人間性や信念がうかがえる。

彼は織田信長の下で戦い、その信念に共鳴し、支えた。一方で、信長の行動に対して批判的な意見も持っていたことがわかる。彼がこの言葉を残したとされる背景には、信長の力による統一よりも、徳による統一を重視する彼自身の信念が反映されている。

この言葉によって成政が戦国時代の混乱をどのように見ていたのか、また、彼がどのようにして自己の行動と信念を調和させていたのか、その一端を垣間見ることができる。佐々成政のこの格言は、彼自身の道徳心と、戦国時代の武将としての生き方を示すものである。