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【HEROES HISTORY#329】円空

【HEROES HISTORY#329】円空

円空は日本の仏師で、江戸時代に活躍しました。彼の具体的な生年月日は記録に残されていませんが、一般的には1632年頃の生まれとされています。彼の没日についても詳細ははっきりしていませんが、1695年8月24日と推定されています。

目次

円空の生涯

1632年、一宇を持たぬ僧侶として、静かな田園の風景が広がる越前国に円空は生まれました。生い立ちは厳しかったものの、幼少期から彼には特別な才能があり、それは何といっても木彫りだった。削った木片が彼の手の中で生命を帯び、人々を感動させる彫刻へと変わりました。

15歳で得度し、僧となった円空は、見識を広げるべく、長い放浪の旅に出ます。足下に広がる大地、頭上に広がる青空、道すがら出会う人々の姿や心情、すべてが彼の木彫りに影響を与えました。

己の信念を貫く円空は、寺に所属せず、さまざまな地を巡りながら、仏像を刻み続けます。頭を下げることなく、権力者に媚びることなく、ただひたすらに仏の姿を刻む。その姿勢は、人々に強く心を打ちました。

円空の最期

円空の命日は、1695年8月24日。享年63の長寿を全うした彼は、生涯を通じて数多の仏像を世に送り出しました。その最期もまた、木片とともに過ごすこととなりました。死の床につきながらも彼が手にしたのは、彫刻刀と木材。最後の力を振り絞って彫られる仏像は、静かな瞑想の中に深い平和と慈しみを秘めていました。

彼が息を引き取ったその日も、新たな仏像が完成しました。それは彼自身が仏となったかのように、あたかも円空そのものを刻んだかのような、彼の生涯を象徴する作品でした。

彼の死後も、彼が生み出した仏像たちは、人々に慈しみと平和を与え続けています。また、彼の生き方そのものが人々に大きな影響を与え、彼の思想を後世に伝えることとなりました。彼が残した作品は、ただの木彫りではなく、人々の心に訴えかけるメッセージとなっています。

円空の格言

「日に増て己が心の清ければ、空なる月も身も円なる」

円空の格言「日に増て己が心の清ければ、空なる月も身も円なる」は、彼の芸術作品に見られる宇宙観と人間観を深く反映しています。彼の仏像の魅力は、ただ巧みな技巧によるものではなく、彼自身の心の清らかさから発生していると言えます。

「日に増て己が心の清ければ」という部分は、日々自己の内面を磨き続けることの大切さを示しています。心が清ければ、その人の行いや言葉、作品にもその清らかさが反映され、人々を惹きつける力を持つというのが、円空の考え方です。

「空なる月も身も円なる」という部分では、自分自身が円空(空になる)状態に至れば、すなわち、心が清ければ、外界もまた清らかに見えるという考えを表現しています。心が清ければ、世界もまた美しく、人間もまた完全な存在に見える。それは、自身の内面が世界を映し出す鏡であるという考えを表しています。

円空の格言は、仏像作りだけでなく、生きるうえでの大切な教えを我々に示しています。心の浄化という日々の練習を通じて、世界と自己の認識が変わり、より豊かで満足のいく人生を送ることができる、そんなメッセージがこの格言には込められています。

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