【HEROES HISTORY#116】カエサル

ガイウス・ユリウス・カエサルは紀元前100年7月12日にローマで生まれました。彼は人々に記憶される偉大な軍人・政治家としての生涯を送り、その才能と野心でローマの歴史に大きな足跡を残しました。彼の生涯は紀元前44年3月15日、ローマの議会で行われた陰謀により暗殺されることで突然終わりました。

カエサルの生涯

公元前100年、ローマのパトリキ（貴族）家系の中でガイウス・ユリウス・カエサルは生を受けた。父の早世により、彼は若き日にして家族を支える重圧と責任を背負った。しかし、その折り返しの強さと鋭い知性が、カエサルをローマ史上最も影響力のある人物の一人へと導いた。

彼はローマの法律家や軍人としてのキャリアを積み重ね、その名声は高まった。カエサルはガリア遠征で名を挙げ、その勇猛さと戦略的洞察力でローマ市民から絶大な支持を得た。そして遂には、彼の名を全てのローマ人が知ることとなった。

カエサルの最期

カエサルの人生は、その栄光と同じくらいに、悲劇的な結末を迎えることになった。彼が絶大な権力を手に入れ、”独裁官”に就任したことは、多くのローマ元老院議員たちの恐怖と憎悪を引き出した。彼らは共和政の価値を脅かす存在としてカエサルを見た。

公元前44年3月15日、ローマの元老院議事堂の階段で、カエサルは多くの刺客に囲まれた。そして彼は、長年の友人であり、かつての同盟者であったブルータスの手によって最後の一撃を受けた。それは「エ・トゥ、ブルテ（お前もか、ブルータス）」という、彼の最期の言葉として永遠に記録される瞬間であった。

しかし、彼の死はむしろ彼の遺産を強化し、後の世代に強い影響を与えた。彼の養子であるオクタヴィアヌスは、後のローマ皇帝アウグストゥスとなり、ローマ帝国の基礎を築いた。カエサルの人生とその最期は、ローマ史、いや人類史において決定的な影響を及ぼしたのである。

カエサルの格言

「賽は投げられた」

「賽は投げられた」 – これはカエサルが言い残した最も有名な格言であり、彼の人生観を最も良く象徴している言葉かもしれません。彼がルビコン川を渡る際に発したとされるこの言葉は、決定的な決断を下す、あるいは運命に身を任せる瞬間にしばしば引用されます。

ルビコン川を渡るというのは、当時のローマ法に違反する行為であり、彼に対する戦争の口実を与えることに他なりませんでした。それでも彼は躊躇うことなく前進したのです。賽は投げられ、運命は動き出しました。

「賽は投げられた」 – この一言は、彼の果敢さと覚悟を象徴しています。また、運命や未来は一度決断を下し行動を起こした後にしか知ることはできないというカエサルの哲学を示しています。彼の生涯はこの格言に象徴されるような、果敢さと決断力に満ち溢れていました。それが彼を史上最も偉大な指導者の一人にしたのです。